「web標準」という言葉、なんとなく、聞いた事あるんだけど、あまりこの言葉の定義を知っている人は少ないかもしれません。
「標準的なwebサイト作成の技術の事？」なんて思っている人もいるかもしれません。
そう、基本的には「標準的なwebサイト作成の技術、仕様」の事でも、間違いではないんです。
そもそもなぜ「web標準」などと言うのか？
もともとwebという「産業、業界、市場」は、他の産業にくらべれば、歴史の短い、とても新しい最近の市場ですね。
車業界とか、印刷業界とか、金融業界とか、小売り業とか、そんな業種にくらべれば、インターネットの市場は、ごく最近出てきた市場、産業と言えます。
どのような産業でも、同様かもしれませんが、歴史が浅い為、その市場の形成当初は、参入各社の戦国時代となりますね。
ネットの世界も同様に、このネット市場ができた当初、各社が独自の技術開発競争に夢中で、web市場全体の「ルール」「規則」などが、ありませんでした。（＊厳密に言えば、W３Cなどの団体はあったんですが、各社が無視していたという感じ）
つまり、世界中の色々なwebの関連会社が、それぞれ独自に技術を開発しそれを「標準」化してやろうと企らんでおり、世の「一般の標準」というものが無かったのです。
例えば、2000年頃（まだまだネット市場が形成されたばかり）は、NetscapeのNetscape Navigator（今はもうあまり見ませんね）というブラウザと、MicrosoftのInternet Explorerが、ユーザーのを獲得競争をしていました。
どちらがより、ユーザーのパソコンに、インストールされるかを競っていた訳です。
で、各社それぞれ、勝手にHTMLを拡張し、なんか、もう、なんかめちゃくちゃになっていたわけです。
もちろんその結果、それぞれのブラウザに適した作り方をwebサイトの制作社は、行う必要があったり、サイトを見ている側も、どっちかのブラウザではレイアウト崩れていたり、とか、あちらこちらに弊害がでていたという訳です。
そこで、やっぱり、ちゃんとしたwebの市場の中で、各社が守る「規格」「標準」を決めよう、という流れになり「web標準」という単語が生まれてきました。
標準が無かったので、その結果「標準化しよう」という事で生まれた単語です。
具体的になにが標準か？
その時代、技術の進歩によって「標準は変わります」が、
もの凄く、端折った言い方をすると、「W3C（ワールドワイドウェブコンソーシアム）」が策定するwebの仕様が、最も「ウェブ標準」に近いという事になります。
ただし、先にも述べたように、時代により、技術の進歩により変わる事と、W3Cが一番標準に「近い」という事ですので、すべてのweb技術仕様において、W3Cが決めた事が、「web標準として絶対」という事ではありません。
「例えば、XHTMLとCSSでサイトを作った方がよい」
これはW3Cでいわれていた内容で、最近までweb標準と言ってもいい内容でしたが、「HTML5」などが昨今出てきますので、そろそろ変わっていくのではないかと思います。
また、画像でいえばPNG画像。
こちらもW3Cで利用を推進されていますが、つい最近までPNGがうまく対応できないブラウザなどがまだまだかなりのシェアを獲得しており、PNG画像の使用を、web標準と呼ぶのはちょっと無理がありましたが、最近では標準に近くなってきた、といっても問題ないかもしれません。
つまりどーいう事よ？
上記の通り「標準」自体は厳密な定義は、時代により異なってしまう為、
「なんか、良くわかんねーんだけど」
という感じを受けるかもしれませんね。
ただ、
「サイト制作をする皆さんは、一般に広く公開されている標準的仕様に基づいて、webサイトをつくりましょう」
そうすると
「サイトを見るユーザーや、開発者するwebデザイナー、プログラマーさん達にとっても、等しい情報を、見る、取得する事ができ、色々な面で効率的ですよ」
だから、
「web制作する人はweb標準に基づいて、サイトつくってね」
という、ちょっと、スローガン的なニュアンスも含んでいる言葉だと思っていただければいいと思います。
という訳で、細かいことは【W3C】とかを見てやって↓
http://www.w3.org/Consortium/Translation/Japanese
